こんばんは。
「ブログの名前変えたほうがいいんじゃない?」と言われたので、名称を変えました。
正直あんまりこだわりないのですが、「(仮)だとダミーサイトみたいだよ」という指摘はごもっともな気がしましたので、変な風評が広がる前にさくっと対応。
また変えるかもしれませんが、ご容赦のほど…。
ということ(どういうこと?)でレビューです。
※本作にはある事情(最後に言及)がありますが、レビューはそれを踏まえていないものになります。
謎(トリック、伏線、独自性) ★2
作中でも述べられていますが、「ホワイダニット」が最大の焦点です。
一応、「フーダニット」もあるのですが、おまけみたいなものです。
首無し死体、密室、クローズドサークルといったそそる要素はあるのですが、謎を呼ぶ舞台装置として効果的に機能しておらず。
なぜ首を切ったかという点が最大の謎になるわけですが、残念ながらそのネタは他の作品でみたことがありました(記事の最後にリンク貼っておきます、ネタバレ注意)。
本筋でない部分で被るのはしょうがないのですが、本作はそれが唯一の核な訳で、そこに独自性がないのは残念。
人物描写(キャラクターの魅力、共感)★2
どうしても探偵役のシズカさんが完璧超人過ぎて共感を感じられませんでした。何となく冷徹な使用人というキャラから『家政婦はミタ』を思い出したのは私だけじゃないはず。
それ以上に、周りの登場人物もちょっと…。
狂言回しのお嬢さん、首無し死体を目の当たりにしても冷静すぎやしませんか?
文章表現力★2
すいません、私の肌に合いませんでした。
要所要所を強調する文章表現はどうしてもくどく感じてしまいました。
プロット (ストーリーライン)★2
話の作りからして、謎が明らかになった後、改めて読み返すと伏線が見えてくる系統のミステリーかと思いきや、そんなことはなかったです。
最後の手紙によるネタバラシは良かったです。
と辛口評価になってしまいましたが、これは新潮文庫nexというレーベルに理由がありそうです。
nexはライトノベルと通常の文芸書の架け橋としての役割を期待されたものとのこと。そのため、本作は他の作品に比べて分量を少なくするよう運命付けられた作品と言えると思います。
全体的に駆け足になったのもそれが要因と考えられますので、描写の物足りなさについて評するのは酷かもしれません。
クローズドサークルに転がる首無し死体…厨二をこじらせたまま、おじさんになった私にとっては垂涎の設定ではありますが、限られた紙面でそれを料理しきるのは難しかったということでしょう。
読み応えのあるミステリーを求める私とライトなテイストを志向する本作では見解の相違があったということですね。
明日はまた違うジャンルの読書を進めようと思います。