Tommyの乱読のススメ

ノンジャンル読書と雑記の混沌としたブログです。

【情報とは問うこと】情報生産者になる/上野千鶴子

 

情報生産者になる (ちくま新書)

情報生産者になる (ちくま新書)

 

 

Selamat malam(こんばんはー)。

今日は(また)代々木公園で開催されていました『日本インドネシア市民友好フェスティバル2018 in YOYOGI』に行ってきました。

 

第9回日本インドネシア市民友好フェスティバル2018 in YOYOGI

 

うまいこと写真が撮れなかったので文章だけでの感想ですが、

どさくさに紛れてパッタイ売ってたり※1、Jamiroquaiの音楽が流れていたり※2、なかなかのカオスでした。

※1 ご存知のとおり、タイの料理です。パッタイ - Wikipedia

※2 私の好きな英国のアーティスト。Virtual Insanity(仮想上の狂気)など、厨二っぽいセンスが光る(ほめてます)。

 

さて、インドネシアということで、私が、知っているインドネシア語をいくつか。

 

Anda(あんだ)  → あなた

Suka(すか)   → 好き

Yakuza(やくざ) → やくざ

 

と言います。偶然と思いますが、日本語と似ている単語がいくつかあります。

ちょっと東北なまりに話すと上手くいくっぽいです、お試しあれ!

 

なお、ニラはKucai(くちゃい)と言います。なにこの風評被害…。

 

さて、本日はこの本。

このブログも情報生産者の端くれなので、参考になる情報があれば吸収したいと思います。

 

 

まとめると…

  • 情報の生産には、オリジナリティある「問い」を立てることが必要。
  • 論文は論旨明快に読者を説得し、共有材としてストックされて意義が生まれる。
  • コメントと批判は違う。論者を支援する実のある助言がコメントである。

 

 

情報とは

自身の自明性と認知的不協和の間のノイズ(ひっかかり)から生まれるもの。

(自分の守備範囲の内外の間というのがイメージがわきやすいでしょうか)

情報を生産するには、ノイズを掘り出す「問い」を立てることが肝要。

問いとは以下の2条件を満たすことが重要です。

  1. 答えが出て、手に負えるもの(大風呂敷は畳み切れない可能性あり)
  2. 問いはオリジナルなもの。オリジナリティは教養(先行研究)とセンスから生まれる。

 

論文の作法

問いへの答えは論文という形で発信しますが、論文は説得の技術。本文中では以下のとおり示されています。

考えたことを、根拠を示して。論理的に、他人に伝わるように書く(p255) 

これは、知を共有材としてストックするための大前提です。

具体的なルールの一例を以下のとおり挙げます。

  • 結論先取型
  • 知ってることをすべて書かない/自明と思われることを省略しない
  • 分かりやすい日本語で
  • 誰に宛てるか

 

コメント力

コメントは批判とは違います。コメントは論文が高い完成度になるよう支援するものです。その種類は2つに分けられます。

  • 内在的コメント 結論に沿って主張を補強するような示唆を与えるもの
  • 外材的コメント 書き手の意識の外にある論点を指摘するもの

 

感想

本書は大学で論文作成を学ぶ学生向けの本だと思います。

質的調査の手法など、かなり細かい手法について解説が加えられていたため、読みごたえはあります。私はこの手の素養はそれなりにあるので、レビューでは思いっきりカットしています。興味のある方は本書を読んでみてください。なお、このジャンルは入門書が多数出ており、どれを手にとっても概ね外れませんので、本書に限らず、惹かれた一冊を選ぶとよいかと思います。

脱線しました。本書では、読み手のいない「ブログ作家」と皮肉が言われていますが、頭が痛い…。まぁ確かに、本ブログを立ち上げる際に、自分の問い(意義)の設定が中途半端だったかなぁとも思っていました。そのため、何をしているブログなのかが謎だという印象を持たれたかもしれませんね。当初は自分の読書記録を残せればいいと思っていましたが、今は少なからず読者の方についていただいているので、私の目的意識もだんだんと変わってきています。どこかで記事にしたいと思います。

ちょっと別の視点を。読書記録は、実は一回ノートにまとめてから、ブログに上げています。これはブログに載せきれない情報を自分の血肉にするためなのですが、本書では、情報のストックのためにB6のカードに情報を書いて、バインダーにストックする手法を挙げていました。…これいいですね。今度から使ってみたいと思います。

今回、まとめでは社会人も使えるor知っておくべき知識に絞りました。それでも得られるものは多かったと思います。会議で自分が言っているのは「批判なのかコメントなのか?」、「ノイズを掘り当てる問いはニーズを掘り当てるマーケティングの手法に重ならないか?」など、示唆に富んでいると思います。筆者は独特の語り口なので、人は選ぶかもしれませんが…。

 

今日はここまでです。

お読みいただきありがとうございました。

ではまた明日~。