- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,Robert B. Cialdini Ph.D,岩田佳代子
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2013/12/14
- メディア: 単行本
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こんばんは〜。
このブログ、誰に向けて発信しているのかが謎であり、内容もマニアックであるため、
見かねた方から、
「お子さんを持つパパ・ママ向けのコラムでもやったら?」
というアドバイスがありました。
なるほど、子ども向けコンテンツですね、目から鱗です。
私も腐っても人の親、では私の子どもが大好きな『ガラピコぷ〜』を取り上げて、親御さん層の取り込みを図りましょう。
さて、『ガラピコぷ〜』とはなんでしょう?
NHKエンタープライズ キャラクターページ | ガラピコぷ〜
2016年から始まった『おかあさんといっしょ』内の着ぐるみ人形劇です。
『にこにこ、ぷん』の系譜を受け継ぐ作品ですね。
さておき、キャラ立ちしていて結構面白いです。
従来のジェンダー観にとらわれないキャラ設定、番組50年超の歴史の中で初のロボットキャラなどを盛り込んだ意欲作です。
また、製作者メッセージが興味深いです。
この番組のメッセージというのは(中略)「失敗しても、けんかをしても大丈夫だよ」ということ。「ガラピコぷ~」では、「元気いっぱいな男の子じゃなくても、おしとやかな女の子じゃなくても、大人から見たらちょっと問題があるような子であっても、大丈夫だよ」というようなメッセージを伝えてあげられるような番組に育てていけたらなと思っています。http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=03361
ということで、次回からキャラ紹介に紙面を割いていきます。
さて、本日はこの本。
当ブログ初の心理学です!
弁が立たない私ですが、心理学を利用して説得の技術を身につけられるか?
まとめると…
- 現代社会はめまぐるしく、理知的な判断ができずに本能的に反応してしまう。
- そんな中、恩義・整合性・社会的な証拠・行為・権威・希少性によって私たちは簡単に「イエス」と言ってしまう。
- それを突っぱねるには、一度立ち止まって何に対して向き合うべきかを考えよ。
なぜ私たちは「イエス」と言ってしまうのか?
現代社会は情報と選択肢が多く、またスピードも早い。その複雑性ゆえに、私たちはしばしば機械的でいい加減で簡単な反応をしてしまいます。
このことに、6つのテクニックが加わることで、私たちは簡単に「イエス」と言ってしまいます。この6つは以下で見ていきましょう。
恩義
好意をしのぐ効果があるもので、相手の親切は断りがたく、恩は返さないと不義理に当たると考える感情に訴えるものです。
親切は大したことでなくても、恩はそれ以上に返さなければと考えてしまう傾向にあります。
これを突っぱねる方法は、恩義を計略に使う輩には厚意を返す必要はないと心得、それを見極めることが重要になります。
整合性
目の前の合理性から逃げ、自分の中のストーリーとつじつまを合わせようとするもの。ようは体裁を整えてしまうということ。
相手のストーリーを描きかえるために、小さな要求から始めて外堀を埋めていく段階的要請法や、エサで釣っておき、相手のストーリーが書きかわったところで餌を取り上げるローボール・テクニックなどの技術があります。
これを突っぱねる方法は、当初の判断に立ち返るということが効果的です。
社会的な証拠
従った方が正しいと思わせること(同調圧力)。
人は社会的なよりどころを求めてしまう不安を抱えており、似ている人の行動をまねたがるという特性を利用。
これを突っぱねる方法は、勇気を出して批判的になることです。
好意
見た目や自分との共通点(話し方、市政、服装)、繋がりや協力などが相手に好意を抱かせます。
好意を抱くことは不可避。行為を抱いたと認識することが重要。
好意の押し売りを突っぱねる方法は、あくまで人ではなく行為やモノに注意を払うこと。
権威
権威の命令の前には、知性や道徳観に照らし合わせたりせずに無抵抗に従ってしまいます。
これを突っぱねる方法は、権威の力を見破り、影響力を把握することです。
希少性
「今ここでしかない」ことを強く押し出すことで、相手の選択・行動の自由を失わせ、相手の欲望を煽ること。
人間の記録権益を守ろうとする「心理的リアクタンス」の仕組みを利用。
競争を煽ると、なお欲望を加速させることができる。
これを突っぱねる方法は、希少性に興奮していることを自覚し、いったん立ち止まり、メリットや効用に目を向けることです。
感想
面白かったです。「実に楽しい本」という煽り文句は嘘ではなかったです。
特に面白いのは権威のパート。挙げられていたミルグラムの服従実験は非常に興味深いので、興味がある方は以下参照ください。応用すると、アドルフ・アイヒマンはなぜ生まれたのかを解明するに至ります。
これをビジネスの場で営業手法として使うのも考えられるでしょう。ただ、弱みに付け込むようで良心が咎めますよね。今のところは自己防衛的な意味で知識を得ておく…というのがよさそうです。
何事も、決めるときは、立ち止まって、そして一歩引いて…。
ふむ、では本書の内容を参考に、嫁に「イエス」と言わせましょう。
(良心が咎めるとか言ったばっかなのに…)
前にも触れましたがケルヒャーを買わせるために本書のテクニックを使いましょう。
6つのテクニックは以下のとおり。
恩義:本日、有名店のパンをお土産に購入
整合性:「ほら、掃除好きだよね?」と嫁のストーリーに落とし込む
社会的な証拠:「みんなケルヒャーを買ってるよ」と煽る
好意:見た目・服装の共通点を見出すために、嫁のワンピースを着る
権威:私が家の賃貸契約主であることを分からせる(契約書を持参)
希少性:「ケルヒャーが安いのは今だけ・早い者勝ち」と煽り立てる
ふう、完璧ですね。
では、嫁のワンピールを着て、賃貸契約書とケルヒャーのカタログをもって殴り込みにいきましょう。
「おーい、ケルヒャーの件なんだけどさぁ…」
…
…
…
…
…
…
嫁にぼこぼこにされたのは言うまでもない。
教訓:心理テクニックは露骨ではいけない。
身につけたのは、説得の技術じゃなくて嫁のワンピース
今日はここまでです。
お読みいただきありがとうございました。
ではまた明日~。