Tommyの乱読のススメ

ノンジャンル読書と雑記の混沌としたブログです。

【死生観は賛否両論?】「死」とは何か/シェリー・ケーガン

こんばんは~。

 

本日は朝に自己紹介の記事を挙げさせていただきました。

tommy-june.hatenadiary.com

 

結構しっかり書いたので、燃え尽きてしまいました…。

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『明日のジョー』

寸劇はストックしておかないといけませんね。

休日に仕込んでおくことにします。

 

さて、本日はこの本。

哲学ですが、対象とする概念を一つに絞っています。

深い議論を期待。 

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

 

 

 

まとめると…

  • 死は将来に獲得/失う効用から考えたとき、必ずしも否定されるものではない。
  • 獲得できる効用の質を考えた場合、不死や長生きが最善の選択肢とは限らない。
  • 自殺の妥当性は合理性・道徳性から判断されるが必ず否定されるものではない。

 

 

死はなぜ悪いのか?

死は、将来得られる効用を失う機会損失の観点から「悪い」とする『剥奪説』という考えがあります。

ただし、この説は、不確定な将来の機会損失を前提としている点で課題があります。

(例えば、将来の効用がマイナスであれば、今死ぬとむしろ得?という考え)

このように考えると、不死は良いことであるという考えには疑念がわきます。

永遠の時間の中で、プラスの効用を発見し続けることが求められるため、有限の人生の選択肢の中で、それが実現可能かに疑問符が付くためです。

(永遠の生の中で、生に飽きてしまい、「いっそ殺せ」状態になりうるため)

 

人生の価値の測り方

快感をプラス、痛みをマイナスに捉えて、このプラスマイナスで人生の効用を測る快楽主義的なアプローチがあります。

(経済学に影響を受けた測定法だと思います)

非常に分かりやすい考えですが、構造を単純化しすぎていることに批判があります。

また、効用の総量よりも質で測るべきではないかという意見もあります。

(例えば、10の幸福度を100年得るのと、1の幸福度を1000年得るのでは、効用の総量は1000で一緒ですが、前者を選びますよね…っていうこと)

〈11/10追記:例をもう少しわかりやすく修正しました〉

 

自殺

自殺を正当化できるかという議論は、合理性と道徳性の二者から考えるべきで、結論から言えば、筆者は理論上は完全否定はできないとしています。

 

まず、合理性の観点では、将来価値がマイナスになるのであれば、

損切りの観点から将来苦しむなら今、死んだ方がマシという判断はなされ得ます。

ただし、将来価値がマイナスになるかということはあくまで現時点の推測にすぎず、将来の挽回可能性を考慮に入れていないため、

その判断には冷静な期待値計算が必要になります。

このような不確定要素から、筆者は「推奨はできない」という主張にとどめています。

 

続いて、道徳性の観点では、①行動のもたらす結果、②当事者間の合意形成の有無から妥当性が判断されますが、

その妥当性はケースバイケースで決まるものであり、受け入れられるケースもありうるとしています。

(サンデル教授の5人見殺しにするか、1人殺して5人を助けるかのジレンマ事例を考えていただけるとその難しさがわかりやすいかと)

 

以上の2点から、自殺は完全否定できないものと結論付けられています。

 

感想

死に関しての著作は意外と少ないと思います。

なんとなく、死はハレモノ的な位置づけで、敬遠される傾向にあるんでしょうね。

私が読んだ本だとデュルケムの『自殺論』なんかがありますが、死そのものよりも、死が生み出される周辺システムに関する分析で、死そのものに踏み込む本はあまりなかったような気がします。

 

本書は内容を丁寧にまとめる…というよりも、これをもって「どう考えるか」という問題提起が主です。

よって私のつたないまとめよりも、彼の考えに賛同できるか否かというところから批判的に考えることを始めてみるのがいいかと思います。

論点の一例を書いておきます。

  • 魂は存在しない。心は身体の一機能にすぎない。
  • 不死は美徳ではない。
  • 自殺は一定の状況下では肯定され得る。

 

さて、個人的に気になったのは以下の考え方。

例えば、10の幸福度を100年得るのと、1の幸福度を1000年得るのでは、効用の総量は1000で一緒ですが、前者を選びますよね…っていうこと。

人生の長さと幸福度はバランスが重要っていう真理ですね。

どちらかに偏ってはダメ。

納得感のある話です…

が、調査の結果、この真理に真っ向から立ち向かう人物を発見しました。

 

 

紹介しましょう…

 

 

 

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https://www.toyomaru.jp/machine/2011y/eg.html

 

1クールのレギュラー(人生の長さ)よりも、1回の伝説(刹那的な幸福)を追求する。
…ロックですね。

 

…終わりです。みじかめ!

 

本日はここまでです。

お読みいただきありがとうございました。

ではまた明日~。

 

※関連記事です。デュルケムについてちょろっと触れています。

tommy-june.hatenadiary.com