Tommyの乱読のススメ

ノンジャンル読書と雑記の混沌としたブログです。

【芸術は身を助ける?】世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること/ニール・ヒンディ

こんばんは~。

 

ちょっとトラブルがあり、昨日中のアップが間に合いませんでした。

うーん、今週はついてないです。

 

さて、本日はこの本。

アートジャンルを深めていきたいなと思ったのでチョイス。

ただ、かなりビジネス寄りです。

世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること

世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること

  • 作者: ニール・ヒンディ,長谷川雅彬,小巻靖子
  • 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
  • 発売日: 2018/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

まとめると…

  • 好奇心と創造意欲という観点でアートとビジネスは繋がっている。
  • 起業存続にはイノベーションが必須だが、それはアートが得意な創造力が不可欠。
  • 創造性は後から身につけられる。ただ、許容する土壌がないと存続しない。

 

 

アートとビジネスの関係は?

世界に対する「好奇心」と現実をつくりだす「創造意欲」が根底で共通しています。

アーティストは、世界に身を置き、問題を理解・顕在化した上で、新しい考えを表現します。

企業にはイノベーションが必要不可欠ですが、これは創造力が触媒となり発生するものです。

こうした点から、アートのセンスをビジネスに取り入れることは肝要ですが、

従来重視された左脳型のセンスとアートの右脳型が相互作用するように組み入れなければなりません。

アーティストの思考スキル

以下が挙げられます。これらは後天的に開発し、身につけることができます。

  1. 観察:先入観なしに能動的に注意を払って視ること。無思考な眺めるとは異なります。                                  これにより、聞く力・共感力・解釈する力が育まれます。
  2. 質問:自分の見たことや観察結果について問い、思考・文化・思い込みの枠から脱します。                               前提条件を逆にして質問を組み立てるリバース・アサンプションがよい練習。
  3. アイディアの創出:アイディアは多く出せば出すほど磨かれ、関連付けされます。                                    リストアップの練習を習慣化することが鍛えられます。
  4. 関連付け:違う分野・新しい経験を拾い繋げます。
  5. 共感:他人の立場に立つ能力のことで、アーティスト的に言うと「体験を共有」。
  6. 経験:行動は、体験が感情に呼びかけることでもたらされるため、起点となる経験を重視。
  7. ビジュアル化:人が最も反応する視覚に訴える力を重視。

 

創造的な組織をつくるには?

基盤として築き上げる必要があるもの(上から順に土台となるもの)。

  1. コミットメント:創造性を重視することを、すべての階層で全面サポートする合意
  2. 文化:ビジョンを描き、創造性を評価する土壌を整える。
  3. スキル:上述のスキルを磨き訓練すること。
  4. メソッド:スキルを発揮する体制を整えること(コミットメント・文化が前提)
  5. 行動:実行

感想

面白かったです。

芸術感覚はビジネスに新風を巻き起こすといったところでしょうか?

数日前に同じようなテーマの本を取り上げた気がしますが、

こちらは「創造力がどうビジネスと繋がっているか」をより明確にしています。 

 

特に成功を収めた科学者が口にしている以下の言葉はそれを雄弁に語ります。

言葉や数字より、想像力を創造的にはたらかせるほうが重要だ(p87-88)。
科学者は人が世界を理解するのを助ける。アーティストは人が理解することができる世界をつくりだす(p89)。

アート知っていると、パワポのビジュアル凝れそうだよね…ってことでない!

 

以前紹介した西洋美術史を見ていただけると分かりやすいのですが、

美術のトレンドって結構な頻度で変わっています。

美術はここ数十年でも、時代の変遷を背景に大きく変動を経験しているのですが、

ビジネスのパラダイムってあまり変わっていないように思います。

ただ、世界が自己承認から自己実現へ移行していくにつれ、ビジネスも形を変えることは不可避。

そういう意味で、時代の潮流にのっている経験のあるアートとコラボするのは何ら唐突感はありません。

 

さて、創造的能力を培う手法として、本書で以下が挙げられていました。

  1. 前提知識を持たずに美術館に行き、アーティストのメッセージを理解しようとする。
  2. 鑑賞後、家に帰って情報を仕入れる
  3. また行って、仕入れた知識と照らし合わせる。

ただ、欧米圏では美術館って結構安く入れたりするのですが、日本は高いですのでややハードルが高いですよね。

 

私がやっているのは、もう少し手軽で、

絵を鑑賞して、何を意味してるのかなぁと要素を頭に思い浮かべながら、

「その絵のタイトルを予想してみる」…という手法です。

 

これ、結構面白いですよ。美術館めぐりを2倍楽しめます。

本書でも似たようなフローが紹介されていましたし…。

(ただし、第一印象で即断はせず、頭に流れる情報を全て拾い集めることが重要)

 

最後に、ものは試しでやってみましょう。

エントリーNo.1

f:id:mat-tsun:20181110002847j:plain

 

私の答えは『出来の悪いオペラハウス』

 

答えは、ダーウィト・フリードリヒ『氷洋の難破船』

 

エントリーNo.2

f:id:mat-tsun:20181110004007j:plain

 

私の答え『ジャングルにソファーを不法投棄したら寛いでるヤツがいる』

 

答えは、アンリ・ルソー『夢』

 

エントリーNo.3

f:id:mat-tsun:20181110003800j:plain

 

私の答え『杉本彩』

 

答えは、古賀春江『白い貝殻』

 

いかがでしたでしょうか?皆さんも創造力を鍛えましょう!

なお、ただの『bokeて』じゃね?という苦情は受け付けません。

 

本日はここまでです。

お読みいただきありがとうございました。

ではまた~。