Tommyの乱読のススメ

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【哲学通史のお勉強】試験に出る哲学/斎藤哲也

こんばんは~。

 

今日はこの本です。

センター試験も来月に迫ってきましたので、少し受験期を思い出してこの本を。

まぁ私はセンター試験は現代社会でしたけども…。

今は現社利用できない学校多いんですね…最近の受験生は大変だ…。

試験に出る哲学―「センター試験」で西洋思想に入門する (NHK出版新書 563)

試験に出る哲学―「センター試験」で西洋思想に入門する (NHK出版新書 563)

 

こんなこと言うのなんですが、

今回は、私のメモ書きがほとんどであり、レビューの側面はほとんどありません…。

 

まとめると…

  • 哲学のはじまりは神話から理性へ
  • 近代になり、啓蒙主義の躍進により神が退場
  • しまいには、自明のことまで疑いだした

 

 

西洋哲学

この時代は、神話とは別の方法で万物の原理を説明しようとしました(神話から理性へ)。

ソクラテス

自然秩序(ヒュミス)と人為秩序(ノモス)がノモス偏重になり、

弁が立つことこそ正義とするソフィスト的な価値観に危機感を覚え、

自分の無知を自覚しながら対話を続けて先入観を突き破り普遍的な真理に近づこうとしました。

(「無知の知」)

プラトン

永遠不変の本質として「イデア」を唱え、常人はそれを自覚していないとし、

理性でイデアを知った哲学者を為政者とすることが理想国家と主張。

アリストテレス

理想主義的なプラトンに対し現実主義。物事を手段→目的の連鎖としてとらえる目的論的自然観。

バランス厨で、物事が極端に傾くことを嫌い、中庸を体現する共和制こそ理想的な政治形態と主張。

ヘレニズム(ストア派など)

「倫理と政治は一体」とする従来の考えから、個人の内面的な幸福の在り方を求める考え。

アウグスティヌス

新プラトン主義。善のイデアを全知全能の神として解釈し、人にできるのは信じることのみ。

真の世界である神の国と現世の間には断絶がある二世界論。

トマス・アクィナス

信仰と理性は対立せずに協働する。

神の世界は現世も内含し、現世は神が目的をもって創造した秩序。

 

近代哲学

自然科学の発展により理性を重視する啓蒙主義が興隆。神抜きに理性や知性を語ることに限界が。

ベーコン

帰納法を使い、自然法則を把握し自然を支配しようとする。

帰納法においては観察が重要だが、

人は先入観(イドラ:種族、洞窟、市場、劇場の4種がある)をもって物事を見てしまう。

デカルト

物事を判断する良識は万人に与えられているとし、原理に基づく演繹法を提唱。

まず一旦は方法的懐疑により、真理でない物事を洗い出そうとし、

その結果、考えている主体である自分のみが確実な存在であるとする

「我思う、ゆえに我あり」という言葉が誕生しました。

この思考を進め、我と神の存在証明を行い、人間の理性的認知が真理であることを自明にします。

(この辺は私も掘り下げがイマイチです、勉強します…)

それに基づき、世界は精神の本質(思惟)と物体の本質(延長)からなる物心二元論を提唱します。

大陸合理論

理性を重視し、原理から論証しようとするもの。

代表者であるスピノザは、

神は世界そのもので、万物は神のあらわれにすぎず、それ故に人間の自由意志は存在しないとし、

その摂理を理解し理性に従って生きることを提唱します。

もう一人の大家であるライプニッツは、世界は無数の実体(モナド)からなり、

物事の成り行きには全て十分な理由があるという充足理由律を唱えます。

イギリス経験論

演繹ではなく帰納的な論証(観察・実験)を重視する。

ロックは人間の観念は経験に基づき後天的にみにつくものとしました。

バークリーは存在とは知覚されることとし、心の外には物質世界などないとし、

ヒュームは存在は習慣によって知覚されるとし、因果関係も経験則であり真理でないとします。

カント

我々の認識はすべてが経験から生まれるわけではないとし、自然そのものを理性で捉えることの限界を説きます。

そのうえで、人間の自由とは、自然法則を超えて、

定言命法(なるべきことを判断する理性である実践理性の命令)に従い、自律的に善を行うことにあるとします。

ヘーゲル

我々の精神は弁証法(否定を原動力に発展していく(止揚))により成長し、

世界の側も新たな表情を帯びるという認識の広がりという側面を提唱します。

 

近代批判

マルクス

社会変革する実践のための思想で、

物質的な生活や条件の変化が精神的な営みの変化を生み出す唯物史観に基づきます。

ここから、資本主義批判と新しい社会形態としての社会主義思想が生まれます。

ニーチェ

真理の追究が逆に神や真理そのものの否定につながっている現状をあらわにし、

こんな時代の生き方として、強者を恨むルサンチマン的な生き方でなく、

いまここから充足を得ようとする強者の道徳に基づき超人になれ!と説きます。

プラグマティズム

経験論の考えを引き継ぎ、知識や観念をそれが引き起こす結果によって絶えず検証しようとする思想。

パース、ジェイムズやデューイといった思想家がおり、真理は効果や結果と切り離せないものとします。

ハイデガー

存在するとはどういうことを説いた人物で、

人間を世界の中で他社や事物と関係しあっている存在者として捉え、

その関係性の中で自分の存在を了解していくあり方を「実存」と呼びました。

(逆に日常生活に埋没する在り方を「ダス・マン」と呼びました)

実存主義

いま・ここに生きる人間の在り方を思う思想

キルケゴールは客観的知識の追求も、今役に合ったなければ無意味と説き、

サルトルは、実存は本質に先立つ(自分があれば、あとで何にでもなれる)と説きました。

ウィトゲンシュタイン

思考や言語表現には限界があり、結論を出せないものもあると、本質主義を否定します。

 

感想

ただの情報の羅列になってしまった…。

理解が甘く、自身の浅学さを痛感…。これはセンターで足切り食らうレベル…。

山川の教科書引っ張り出して勉強しよう…。

ただ、いくつか気になる論者も出てきたので、その辺の読書を深めていければと思いました。

あ、本のつくりとしては、テーマ故かあまり読みやすい本ではないです。

あと、通史という網羅性と新書という簡潔性の双方を満たす必要があり、難しい立ち位置故、

議論が拡散したり、中途半端になってしまっている印象を受けます。

ただ、これは筆者が作中で言及しているとおり、やむを得ない部分はあると思います。

この一冊で全てを理解しようとするのではなく、復習や導入書として使うのがいいのでしょうね。

 

本日はここまでです。

お読みいただきありがとうございました。

ではではまた~。